木こりの菊池農園BLOG

岩手県で、木こりと農業を兼業しながら木村秋則さんの自然栽培(農薬・肥料・堆肥一切不使用)で水稲面積・一町二反歩でササシグレと亀の尾を親娘で作っています!*お問い合わせは、Gmailよりお願いいたします*

令和2年度の新米

先日、毎年お世話になってる岩手県胆沢町の阿部自然農園さんでお米の籾摺りと色選(しきせん)をさせていただき、無事に終えたので、次は前沢の福地商店さんでお米の等級検査とお米の食味値を測っていただいて来たので、これでようやくお米の販売が出来る支度が整いました。😊✨💦

 

遡ると毎年、1町2反歩の田んぼを【はせがけ】にするのは、天候と機械の捗り次第なので、本当に苦労させられています。

 

10月3日にスタートした稲刈り【はせがけ】をようやく10月28日に終えて、いざ稲コキ【脱穀】を始めようと思ったら2週間立て続けに長雨が降ってしまい、やっとの思いで脱穀が全て終えたのはとうとう11月下旬になってしまいました。。

(お米の水分量が16〜15%になるまで脱穀出来ないので、カラッとした天候にならないといつまでも田んぼのはせに稲が掛かったままになるんです。)

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自然栽培で育てた新米のお米は、お酒で例えると『若い』味がして、自然栽培の古米の方の味が、新米より優って味がより引き立っているのが、実際に食べてみるとよく分かります。

 

一般栽培や、一般的な有機栽培のお米は、収穫後のフレッシュな状態が最高潮の味で、あとは経年劣化が進み、半年後には味が落ち、棄てるお米になってしまうのが特徴です。

 

しかし、自然栽培では籾か玄米の状態で保存すれば、経年劣化はなく、『自然熟成』がなされ、年数が経つほどに水分は無くなりますが、新米を遥かに凌駕した甘く熟成されたお米になる特徴があります。

ですので、自然栽培の古米は、プレミアが付き、本来ならば価格が上がるものなのですが、なかなか消費者の皆さんの認知度が低いのであまり大々的にこの話題は出てこないのが残念だなと常々わたしは思っています。

 

実際に、農家である私が毎年新米の時期になると、古米の熟成されたお米に慣れた後に我が家の採れたての新米を炊いて食べると必ず「???」となってしまうので、これは間違いないんです。苦笑

上手な喩えが出来ないのですが、なんというか…。新米だと、まだ味が落ち着いてないというか、コクとまろやかさがない、サラっとした、ただの真新しいお米を食べた。という感想になるんです💦

 

お米には食味測定器というのがありまして、実際に古米と新米を計測したら古米の方が新米より断然、食味値が高いんです。(食味値→お米の美味しさの指標となるおおよその数値と捉えてます。)

我が家ではいつもの事ですが、自然栽培の同じお米でも、新米より時間がたった古米の方が、断然甘く美味しくて食味測定器でも証明する事が出来るだなんて、従来の古米の概念を塗り替えていかなくてはならない事態に毎年遭遇しています。

 

それと、当農園のお米は天日干しなので、発芽率も高いのが特徴です。

なんと、平成26年度産の玄米を発芽させることが、普通に出来たんです。

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むかしの人は、「古米を尊び、新米を格下扱いにしてた」という話を以前教えられて聞いたことが思い起こされます。

 

むかしの農業に近いやり方である自然栽培だからこそ目見えれた世界なのだと思います。

だから社会では新人のことを新米と呼ぶ習わしが未だに残っているんだな〜…なんて。笑

 

 

 

さて。最後に告知になります。

実は当農園の令和元年度産の自然栽培米は、在庫が沢山残ってあるので、そちらはそちらで販売させていただきます。

 

実はふるさと納税に昨日まで出していたお米は令和元年産のものです。

もしかしたら、これから新米をふるさと納税に新米に切り替えてお届けさせていただくので、届いた新しい新米を食べ、その違いに気付く方がいるかもしれませんね。苦笑

 

自然栽培米の奥深い世界を皆さんにお届け出来たらなと思っていますので、ご理解の程を、どうぞ宜しくお願い致します。🤲