2024年8月7日
江刺の田んぼの亀の尾が全て出穂してました。
北上市の方はまだこれからというのに出穂がこんなにバラつくのは初めてと語る父。
亀の尾を栽培し始めた当初の稲は1m45cmもありました。
その後は徐々に背丈も縮んでましたが、今年の亀の尾は当時の姿を彷彿とさせる姿に驚きました。
昨年から、娘の私が手伝えなくなった関係で、父は一人きりで田んぼをする事になり、流石に一町ニ反もの面積を田車押しだけで除草するのは大変辛いもので、昨年は1周で切り上げました。(例年ではふたりで3〜5周してました。)
今年で78歳になる父は、側から見ててお盆まで体力が保つかが危ぶまれる様相でした。
ふと、松葉ジュースを勧めてみたら、想定外にテキメンに効いたみたいで片時も松葉ジュースを離さずに、とうとう田車押し除草を2周もやってのけてしてしまうまで、体力を繋ぐ事が出来ました。
一応なるべく環境が良い方の松葉を集めて毎朝ジューサーでウィーンウィーン!
父が援農の方にも松葉ジュースを飲ませて稼ぐと、援農の方も飲まないよりも飲んだ方が全然疲れないと皆さん口々に感想を話されてました。
なんと、松葉は精力剤でもあるのだとか。
松竹梅とは良く謂ったものですね。
今年の稲は、昨年の苗づくりの失敗から学び、従来の一般的なビニールで覆いをする折衷苗代ではなく、覆いを無くし寒風に晒した昔からの折衷苗代に変えたことにより、大変丈夫な稲に育ってくれたようでした。
2024年の折衷苗代
獣害対策の網🕸️
雑草クログワイに阻まれて分けつは少なくなりましたが、見事な稲に成長してて驚きました。
毎年のお馴染み、カメムシを捕食してくれる頼もしい蜘蛛さん。
汗だくで暑さに喘ぎながらの田車押し除草の後は、田んぼの排水向上のため溝掘りをこの酷暑の最中に父は続行していました。
この日は援農の若い女性にお手伝いいただき、超汗だくになって頑張っていただいたとの事でした。その時の状況写真も後で送って下さいました🙏✨
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自然栽培では、こうして溝を掘って排水管理する事により、田んぼと畑の間のような通気性の良い土管理をする事を奇跡のりんごの木村秋則さんは提唱されてます。(乾土効果といいます。)
一般的には稲は水で育つものと考えられますが、両方の側面が稲には必要だというのが、15〜6年掛けて研究された弘前大学の杉山元教授が出版された農文協の書籍『ここまでわかった自然栽培』に明かされていました。
ちょうど当農園が自然栽培を始めた頃辺りから、杉山先生は研究に東北6県中15箇所の自然栽培実践田んぼの中に当農園を加えておられました。
田畑で使われる堆肥や肥料により、大気中にメタンガスが放出され、温室効果ガスになっているのが常であるとの事。
石川県羽咋市のスーパー公務員・高野誠鮮さんは温室効果ガスの正体は亜酸化窒素ガスであるとナオキマンのYouTubeで語っておられました。
堆肥や肥料や農薬を使用していない田畑からは、メタンガス放出量が少ないとの事。
そして、特記すべきは大気中のメタンガスを地中に持って来て根粒菌に替える微生物🦠が菊池さんの田んぼが一番多かったのだと本を出版される前の年の冬に直接父に杉山先生がお話し下さったことです。父娘で大きな驚きになりました。
つまり、木村秋則さんのおっしゃる『乾土効果』(排水性をあげること)を実践するとこの様な事が実現するという事が明らかになったのです。
これまで真面目に田んぼの溝掘りの善処で排水性を上げて来た甲斐があって、メタン分解菌🦠の多い田んぼに変えてきた事が判明。
メタン分解菌が根粒菌(→窒素固定菌)に変えてくれる微生物が増えた事に繋がったのだという事なのだという理解で合ってるといいのですが…。
専門知識不足な私ではここまでです💦
上記の内容のとおりであれば、持続可能な田んぼの理想系が完成している事になるのですが。
なかなか、雑草に負けて収量UPには程遠い有り様なのが実情です。💧
大の男でも根を上げる田んぼの溝掘りは、私も大の苦手な作業です。
しかし、この先物流が終わり、原油に頼った動力が失われてしまったら、原始的農業しかなくなる可能性もあり得るかもしれません。
若者が一番耄碌しているので(私もそのひとりです)その時に肝心の若者が立ち上がれたらいいのですが…。
これまで備蓄や災害対策を念頭において来なかったので、そこから私も考え直さないといけないなと思いました。
今年の秋の収穫はどうなるのでしょうか。
父は希望に燃えて日日生きて農業に明け暮れています。
稲はそれに応えているのだと思いました。