木こりの菊池農園BLOG

岩手県で、木こりと農業を兼業しながら木村秋則さんの自然栽培(農薬・肥料・堆肥一切不使用)で水稲面積・一町二田歩でササシグレと亀の尾を親娘で作っています!*お問い合わせは、プロフィール→Googleフォームよりお願いいたします*

”自然栽培”と、こだわりの”お米の品種”について。

これまで口頭でお伝えして来てきた内容だったので、すっかり当農園が”自然栽培”に出会った経緯や、ササシグレや亀の尾を、今流行りの品種にに乗らないで作り続けてきたのか。その理由をブログで明かしてきてなかったので、ここで取り急ぎまとめて掲載したいと思います。

纏まりのない長文になりますが、どうかお付き合いください^^;

 

木こりの菊池農園は、なぜ「ササシグレ」と「亀の尾」にこだわるのか。

まずは、品種の系譜をたどりたいと思います。

現代のお米の系統と、その系統の祖である「亀の尾」とその孫にあたる「ササシグレ」は、現代の品種と一体どこが違うのかというと・・・。(図参照)

それは、「モチ米」と「うるち米」が一緒に交配される一昔前の【本来のうるち米】だということが、結論を言うとこれが一番のおおきな理由なのです。

※おおよそではありますが、おそらくコシヒカリ以降の品種にはモチ米が交配されている。と当農園では考えています。

 

f:id:kikori-farm:20200206212819j:plain

遡ること、今から13年前(2020年現在)。

13年前に「木村式・自然栽培」に出会い、NPO法人木村秋則自然栽培に学ぶ会に入会。

その年に即、全面積の田んぼを自然栽培に致しました。(普通は少しずつ自然栽培を試しながら増やしていくらしいのですが、当農園では躊躇せず即ぐ移行しました笑)それまでは平成3年から無農薬・有機栽培で「ひとめぼれ」を作っており、「ササシグレ」の存在を知らなかった当時、遠野市の佐々木会長により推薦していただき、ササシグレの栽培がスタート。

はじめは何もわからず、無心にやってみていただけでしたが、直ぐに「自然栽培」と「ササシグレ」の凄さとその真意が分かってきました。

 

その年の秋に収穫したササシグレと、ひとめぼれを白米で食べ比べた時、今までにない衝撃と発見を、父娘で体感したのです。

 

食感として「ササシグレ」は、あっさり&サッパリしており、コシと弾力がはっきりとしていて、モチモチ感は全くなく、甘みがある今まで食べたことのない美味しいお米。~という感想でした。

 

次に「ひとめぼれ」を食べてみて、その違いに大変大きな衝撃を受けたのです。

ひとめぼれは、甘くておいしいけれど、モチモチ感とコシと弾力はあるのに一瞬でぐちゃっとつぶれて口の中で溶けて消えてしまう。

この慣れ親しんできたひとめぼれの触感が、これほどササシグレとは全く異なったものであることに気がつき、なぜ木村さんが「宮城県の失われてしまったササシグレを甦らせて皆でつくりましょうよ!」と仰ったのか、復活に導かれた真意がようやく分かったた気がしたのです。

 

実は、木村さんは、内容としては臨床実験とまでは実証できるものではなかったようでしたが、「ササニシキ」を、糖尿病の方々に白米で1年間食べ続けていただいた結果、血糖値の数字が平常に近づいたという結果に核心を得られていた・・・。というお話を、会の仲間から聞いていたので、【日本人の主食である、お米の「品種」の変化が現代の生活習慣病に結びついている】ということに、私たち父娘はやっと気が付いたのです。

 

こういう経緯で、実際に栽培して作って食べ比べ、現代のひとめぼれ等の「モチモチ・甘くて・おいしい」の三拍子が、日本人の身体を「糖化」に結びつかせている根本的な理由であると得心して以来、当農園では、以降モチ米が交配されている現代の品種を作らない決意をしたのでした。

 

そして更にササシグレの凄さがもっとよくわかったのは、その5年後の事です。

ササシグレの白米を食べ続けてきた私たち父娘が5年を過ぎたある日ふと気が付いたことは、いつの間にか「お肉やお魚」をあまり欲しなくなっていたのです。

少し前まで「ひとめぼれ」を作っていた頃は、あれほど頻繁に肉や魚などの脂っこいものを食べていたのが不思議なくらいです。

次第に、週3回以上のスイーツを食べたかった衝動も落ち着き、いつしか甘いものは頻繁に食べなくても平気になり、ササシグレを食べ続けてきた結果、嗜好もいつしか肉食に偏らなくなり、体力面でも春の田植えの頃には毎年必ず筋肉痛との闘いだったのが、ササシグレのお陰げで、いつの間にか滅多に筋肉痛にならない肉体に変化していたのです。

 

亀の尾に出会ったきっかけは、その翌年のこと。

春に苗作りを自然栽培の会の仲間に委託していた当時、苗が足りなくなったのでササシグレの苗が欲しいと伝えると、「ササシグレの苗はもう切らしてしまったが、亀の尾だったらまだ余裕がある。」というので、どういう品種なのかもわからずに亀の尾に着手。亀の尾の秋の収穫期の衝撃は、到底ササシグレの比ではありませんでした。

亀の尾の丈は、なんと1m45cmまで大きく育ち、「はせ」に掛けるのに大変な苦労をした手前、「もう二度と作るまい。」と思って炊いた亀の尾は、味覚も経験したことのない、ずば抜けて美味しいお米だったので、「やっぱり二つとも作り続けよう!(苦笑)」ということになり、今につながっている状況です。

f:id:kikori-farm:20200304180506j:image

初めて[亀の尾]を作ってはせに掛けた姿です。

 

自然栽培の気づき。

自然栽培を知り、持ち前の全面積をすべて自然栽培に移行しはじめると、我が家では恵まれていたのか、初年度から増収の傾向が見え始めました。

たまたま無農薬で平成3年の頃から有機栽培のまねごとを困窮の中でやり繰りしていたため、ろくに肥料らしいものさえ投資できず、収量も雑草に負けて雀の涙ほどしか獲れない、大変みじめなものでした。

その、ろくに肥料を与えれていなかったのが功を奏したのかもしれません。

2年、3年と、自然栽培を続けるたびに、いつしか収量もむかしとはかけ離れてずっとずっと獲れるまでになっていました。

 

自然栽培で気づいたのはそれだけでは終わりませんでした。

有機栽培の頃から見慣れていた「コメ虫」が、自然栽培を始めた1年目から1匹も現れなくなったのです。

炊いたお米も、夏場に炊飯器のなかで保温しっぱなしなのを忘れて数日経っても、腐るどころか、むしろお米が乾燥してパリパリになっていたのです。

木村さんの仰られている「腐敗実験(普通栽培・有機栽培・自然栽培の検証実験)」が本当であることが、家庭で簡単にわかった瞬間でした。

f:id:kikori-farm:20200214174244j:image

※【腐敗実験の解説】

①初めに腐り始めたのが一般的な有機栽培。近寄れないほどの異臭が漂います。

②次に腐ったのが農薬・化学肥料を使用した一般的な慣行栽培。こちらは薬品が混じった様な、嗅ぎたく無い異臭。

③最後に時間差で変化があったのは自然栽培。こちらは発酵して麹に近づいた甘い香りがした。

〜と話されてた記憶があります。

自然栽培の本に、ナチュラル・ハーモニーの河名秀郎さんの本がより詳しく記載されていると思います。

 

 

話がそれてしまいました。

以上の事から品種別に栽培での違いを言うと、化学肥料・農薬が出回っていなかった時代に当たる、明治期の亀の尾と、昭和初期のササシグレは、農薬や化学肥料の無い時代の品種であることから、これらを使わない【自然栽培には大変に適している】品種であると言えます。

当農園ではこの2品種を、今後も作り続けていきたいと強く思っている次第です。

 

これまでの「気づき」は、”自然栽培”と”ササシグレ”に出会っていなかったら一生気づけなかったと思います。

自然の大いなる知恵の前には、「窒素・リン酸・カリの比率」などに固執する有機栽培や慣行栽培などは、ほんの小さな知識でしかないことがうかがえるのではないかと思います。

 

いまだに我が家は、皆さんに比べると田んぼの知識も技術も至らない状態でお恥ずかしいのですが、無心に自然栽培をやってきて今があります。

 

父の精神は30年間一貫して、お米を食べていただいた方の喜ぶ顔と、健康になれる最高のお米を願って作り続けてきました。

天地のめぐみを最大限に発揮できる自然栽培。最後の最後まで天日はせがけ干しで太陽のエネルギーを充填させ、手間暇かけた当農園自慢の最高のササシグレと亀の尾です。

わたしはインドア派ではありますが、22歳の頃からずっと父のお米づくりを(亡くなった母の代わりに)一緒に携われてきたことを誇りに思っています。

2019年は亀の尾の「食味値98」と「波動値15」という驚異的な数字が表れてきたのも、本当に素晴らしい結果に結びつけました。

 

 今年もどうなるかは分かりませんが、援農してくださる皆様のご助力を戴きながら乗り越えて行きたいと思います!

これから春になりますが、今年も援農をどうかよろしくお願いいたします!^^